2020年にオーストラリアで大麻が一部合法化
世界各国で、大麻の合法化が進んでいます。
オーストラリアは以前から大麻に対してとても寛容な国として知られていましたが、法律の上では禁止されていました。
しかし2016年には医療用大麻が合法化され、2020年には個人での使用を目的として栽培したり保持することが認められました。
オーストラリア全土というわけではなく、首都のキャンベラおよびその周辺地域に限った限定的な許可ですが、少しずつオーストラリア全土に拡大されるだろうと考えられています。
2020年の大麻許可は、ACTというオーストラリア首都特別地域での合法化です。
具体的に何が合法化されたのかというと、乾燥した大麻を個人が50gまで保持して良いという点に加え、生大麻を150gまで保持して良いという点、そして個人で2本まで、世帯では4本までの大麻を栽培して良いというものです。
大麻ならすべてがOKというわけではなく、上記の部分のみが合法化されました。
それだけではなく。2021年からはオーストラリア全土でCBDオイルの店頭販売が許可されました。
CBDはもともと処方箋があれば入手可能な医療大麻でしたが、2021年からは処方箋がなくても誰でも自由に店頭で購入できるようになったのです。
もともと大麻に関して寛容な国民性があったオーストラリアだからこそ、他の国よりも一歩進んだ大麻対策に乗り出せたのかもしれません。
合法化に至った経緯とは?
オーストラリアで大麻が合法化された背景には、いくつかの理由があります。
1つ目は、犯罪組織の撲滅にオーストラリア政府が動き出したという点です。
大麻が違法薬物である限り、その売買による利益は犯罪組織の資金源となってしまいます。
合法化することによって市民は犯罪組織から大麻を購入する必要がなくなり、よりリーズナブルに良質の大麻を購入できるようになるでしょう。
その結果、犯罪組織の資金源が減り、犯罪組織の撲滅へつながるのです。
2つ目には、合法化することによって大麻取引による利益を国が得られます。
国が収益を得られれば、その収益を公共事業や教育分野、更には経済効果の発展に充てて役立てられます。
3つ目には、大麻という薬物を合法化することによって市民の手が届きやすい環境を作り出し、よりハードなドラッグに手を出すことを防ぎたいという意図があります。
大麻が違法薬物だと、市民は大麻を購入するためには犯罪組織から購入するという方法しかありません。
しかし、合法化されることによって大麻がより手に入りやすくなります。
その結果、たばこや大麻で満足できる市民が増え、よりハードで中毒性の高い薬物へ手を出す人が減少するのではないかという狙いがあります。
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