上司の機嫌を取ることは重要というのはどこも変わらない
実力があればやっていけるのがアメリカにおけるビジネスの良いところ、と感じている日本人は多くいます。
確かに、データもしくは業績重視という意味では、日本よりもはるかに徹底している国ではあります。
しかし、こうした数字で評価されるのはある程度のレベルまでです。
というのも、標準以上の業績を出すことができる人はたくさんいて、その層の中でさらに上に行くためには数字以上のことが求められるからです。
人事権のある上司としても、一定以上の業績を出している人がたくさんいる場合、その中から選ぶのは大変です。
そこで、モノを言うのはやはり上司と部下の関係性と言うことになります。
同じように高い数字を出している人同士であれば、人間である以上、どうしても仲が良い人、気に入っている部下を選ぶわけです。
そのことをアメリカ人もよく知っていますから、いわゆるゴマすりを上司に対して行うわけです。
意見が自分と合わない部分があるとしても、そこは自分の意見を抑え、上司を優先させるといった形で気に入られるようにするのです。
しかし同時に、それは他人に合わせることを学ぶといった、自分磨きになるということも知っています。
より前向きな気持ちで、ゴマすりをしているわけです。
上司も上司で部下の機嫌を取るために気を使っている
こうした考え方を持っているのは平社員だけではありません。
上司も部下の機嫌を取るために、いろいろと気を遣っているのです。
というのも、たいていの仕事はチームで行うものであり、部下が自分を支えてくれるからこそプロジェクトがうまく行くからです。
部下からの信頼や敬意を失った状態では、いくら優秀な人であっても良い仕事をすることはできません。
そこで、頑張っている部下にはしっかりと見返りを与え、評価していることを示すよう心がけています。
そして部下の中で不公平感が広がることがないように、どの社員に対しても公平に扱うことも重視しています。
その上で、社員同士で飲みに行く時などは上司が部下を接待するという形を採ります。
そうして、日頃の感謝を部下に対して示すのです。
優秀でないとポジションがなくなる社会
アメリカは実力主義が非常に強いので、優秀でなければアッという間にポジションを奪われてしまいます。
そのため、部下は自分のチームの業績を上げるために、部下を大事にします。
また、優秀でないと上司としての資格がないと見られますので、その評価を維持するために真剣に働き、誰よりも多く働くのです。
そうすると、部下は自分の上司が優秀だということを明白に知っていますので、敬意を示すことができます。
こうした良いサイクルができているのが、アメリカの職場環境の特徴と言えるでしょう。
コメントは停止中です。